自分の中の水分を出す

僕は日本語が苦手だ。なにも考えずに書くと、しょっちゅう「てにをは」を間違えるし、よく的はずれな修飾語がでてきて文章を混乱させる。さらに言うと(自分の文章だからどれだけ言ってもいいので安心だ)、よく主語を抜いたままで話をすすめてしまうし、述語が適切でないこともおうおうにしてある。一度書いた文章を見なおすと、かならず5ヵ所はなんらかの間違いがあって、そしてそれを修正してもまだ数十ヶ所は僕の気付いていない間違いがあるような気がする。

それでも文章を書くことは好きだと最近感じる。自分に伝えられないものを無理して振り絞ろうとすると、なにか今まで気付かなかったものが自分のなかにあるのがわかる。どんなによく絞ったぞうきんでも水分が残っているように。その雑巾はきちきちに絞られてる。
そんな状態なのでどれだけ力を入れてしぼりだそうとしても、それが表現されるかどうかはわからない。実際にはほとんどそれが表出されることはない。だけどそこに水分のような名残りがある。その感触がわかる。

だからその水分がうまく出せるようになるために、文章が上手になりたいとおもう。異論はありそうだけど、僕はシステマチックに文章が上達したい。洗濯機が遠心力をつかって水分をしぼりだせるように、自分も効率的に自分の中の水分を出せればいいなあと思う。